2003-10-01から1ヶ月間の記事一覧

佐藤亜紀 『バルタザールの遍歴』 ISBN:4167647028

カスパール、メルヒオール、バルタザール。その一族直系の男子の名前は、東方からベツレヘムに訪れた学者の名前からとられる。名付けられた体はメルヒオール。しかし、体内には二つのゴーストが宿っていた。それが単純に、二重人格とかではないというところ…

森鴎外 『うたかたの記』『文づかひ』 ISBN:4480029214

苦労しつつ読み終わる。古文の助動詞は、覚えているようでいて忘れている。いけない。というか、この程度でそういう発言が出てくるのも又いけない。『文づかひ』は、あきらかに『舞姫』とセットで読まれるべきで、それはとってもあからさまなので、高校の国…

森鴎外 『舞姫』 ISBN:4480029214

『舞姫』は、その他の作品とえらい文体の異なるドイツ三部作『舞姫』『うたかたの記』『文づかひ』の中の一作。・・・・。し、知らなかった。この恥ずかしさは、Macintosh がりんごの一種であることを知らなかった恥ずかしさにも通じるかも。ドイツ三部作を…

夏目漱石 『吾輩は猫である』 ISBN:4480021612

寝物語にとても良い。冗長で、いろいろと他愛のない事件が起こるにせよ、世界が平和である。ので、いつでもどこでもすぐやめられて、しかも、眠りを誘う。かなしいことに漢文に対する造詣の深くない私にとって、注釈はかかせない。ちくま文庫版の注釈はしか…

深巳琳子 『沈夫人の料理人1』 ISBN:4091854931

お金持ちに買われてきた天才料理人と、その家の主婦とのSMな関係が話題のお料理漫画。主婦であるところの枕夫人は、おいしい料理を食べることが何よりも楽しみで、新しくやってきた料理人に無理難題をふっかけては、料理人の様を楽しむ。いびればいびるほど…

『アマデウス』 ASIN:B00007IGAY

モーツァルトなんて聞かないだろう普通。というところで話を終わらせていてはやはり、いけないらしいのだった。サリエリが「モーツァルトを殺したのは自分だ」。と、独白するところから物語は始まる。天才と、努力家でありわずかばかりの才能を与えられた凡…