『アマデウス』 ASIN:B00007IGAY

モーツァルトなんて聞かないだろう普通。というところで話を終わらせていてはやはり、いけないらしいのだった。サリエリが「モーツァルトを殺したのは自分だ」。と、独白するところから物語は始まる。天才と、努力家でありわずかばかりの才能を与えられた凡人。との対比は、凡人の側に視点があることから物語は終始、手に入れられないものに対する切望が底を流れ、哀しいながら、それでいてどこかいとおしい。「彼の天才を理解できるのは自分のみ」という状況がそれに、拍車をかける。モーツァルトサリエリの『レクイエム』作曲のシーンは必見。

曲が流れる時に、その曲のどこがすばらしいのかを解説してくれるので、安直にも曲がすばらしく聞こえてしまう。さらに、歴史的な背景も学べてしまうので、モーツァルトの曲を聴きたくなってしまう。そういう意味で、監督の意図は成功してるのではないだろーか。